国民投票のシミュレーション

10月23日、ブラジルでは、銃器の販売を禁止することに賛成か反対かを問う国民投票が実施される。この国は銃器によって殺される人の数がすごく多い。数週間前からテレビでは賛成派、反対派による意見放送や宣伝が流され、議論が白熱している。ブラジルは18歳以上は投票が義務になっており、16、17歳でも希望により投票が可能だ。エマウスにも投票できる年齢の子たちがおり、またブラジルの将来を決める大切な機会なので、今日は講師を招いて国民投票のシミュレーションが行われた。
参加したのは12~18歳位の子たちと数人のスタッフで合わせて56名。ちゃんと投票用紙や投票箱を作り、最初に今回問われている問題の説明が行われ、早速投票開始。エマウスの子たちは犯罪や暴力を目の当たりにすることも多いし、きっと賛成票が多いのだろうと思っていた(私も賛成に投票)が、結果は賛成25に対し、反対31。正直言ってちょっとショックだった。開票後にそれぞれ投票理由を挙げていくことになり、反対派からは、銃器販売が禁止されたら襲われたときに自衛できない、ますますならず者が暗躍する、警察が銃器を売るようになり腐敗する…などの意見が出た。賛成派は、銃器が身近にあるといさかいや喧嘩で簡単に使われたり、事故で命を落とすこともある、銃器を手にする悪者が増える…といった理由をあげていた。
その後、講師の先生が、特に反対派の意見についてひとつひとつ解説をしていった。例えば、自衛のためと言っても実際に強盗に対峙した場合にうまく銃器が使える可能性はとても低い、むしろ銃器を手にしている方が殺される危険性が高い…等など。もちろんいろんな意見があっていいのだけれど、エマウスは暴力には断固反対という主張を持っているし、銃器がはびこることの恐ろしさ、危険性を子どもたちに知ってほしいという思いが込められた授業になっていた。そしてテレビや新聞などから流される様々な情報をよく吟味し、自分の頭で考えることの大切さも教えていた。本当に中身の濃い、充実した数時間だった。

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