グランヂコレッタ(大廃品回収)

朝6時半、集合場所の公園に行ってみると、おそろいのTシャツを着た人たちがどわーっと集まっていた。数十台のトラックが公園の周りにずらっと並び、自分の乗るトラックを探すだけでも一苦労。なかなかスタートしないけれど、トラックを風船で飾ったり、爆竹上げたり、歌ったり踊ったりでみんなお祭り気分。やっと準備ができたところから出発。鐘を鳴らし、歓声を上げながら次々に出て行く。私のトラックはかなり古くて、幌がなく、底板に何ヶ所か穴が開いてて車輪の軸が見える。ちょっと怖いけれど空は青いし、風は気持いいし、快適。同乗者は13人。
担当地域に到着し、さっそく戸別訪問開始。家の人が出てきたらチラシを渡しながら「エマウスですけど、何か不要なものはありませんか」と尋ねる。もう何十年も続いているイベントで、テレビCMも流しているし、あらかじめ準備しておいてくれてる家も多い。玄関先で渡されることも多いが、中に入ってと言われることもあり、何軒かのお宅にお邪魔した。それが面白かった。一軒家で間口は狭いのに中に入るとずんずん奥が深くてびっくりした家もあった。門構えがとても立派で金持ちそ~な家にも入った。中庭も素敵で、プールもあって、立派。そこでは巨大なTVアンテナとかずいぶん色んなものを出してくれた。奥さんが親切で、ジュースやお菓子も出してくれて、トイレも貸してくれた。他の家でもゴイアバのジュースとクラッカーを差し入れしてくれた。でも一番嬉しかったのはバットマンの絵入りのデコレーションケーキを冷たいペプシと一緒にふるまってくれたとき。なんて親切なんでしょうとみんなで感激。グランヂコレッタがそれだけ市民権を得ているってことなんだな。
ちなみに不用品として出してくれるのは、TV、ステレオ、冷蔵庫、ガス台、棚、イス、机、古着、おもちゃ、雑誌、靴etc…。それをどんどん積みながら、じわじわと進んで行く。トラックがいっぱいになると一度エマウスに帰り、倉庫へ収納。最初は紙、次に家具類、電化製品、という具合に待機してた人がどんどんトラックから荷物を受け取ってくれる。その辺はとてもスムーズ。でも倉庫で働いてる人も埃まみれで大変そう。
少し話した感じでは同乗者たちは学生仲間らしい。みんな感じがよくて楽しかった。男の子たちが2人、いろんな歌を楽しそうにずっと歌っていた。2回目の回収から戻った2時半頃にやっとランチ。一息ついて3回目に出発。雲行きが怪しいなと思ってたら案の定降り出した。最初天気雨だったのに戸別訪問が始まる頃にはどしゃ降り。でも傘なんてないし、雨をものともせず突撃。収穫はけっこうあった。さっきまでは汗だくに暑かったのに、雨でずいぶん涼しくなる。TシャツもGパンもずぶ濡れ。それでもトラックでは歌を歌ってホントにみんな陽気だ。
5時過ぎに戻り、これで終了。メレンダ(おやつ)の後に総括ミーティング。その前に写真を撮ったり、電話番号交換したり。ホントにいいメンバーのところに入れてもらってよかった。ミーティングでは円くなって意見交換。ハードだったけれどよい経験になった。ベレンの街もずいぶん違う角度から見られたし、エマウスの活動についてもさらに理解が深まったと思う。

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