路上を歩く

8時にエデュカドーラのアンジェラと待ち合わせてバスで集合場所へ。ダリバウドと合流し、8時半過ぎ頃から歩き始めた。Jurunasというベレンでも貧しい地域を回る。バス通りをずっと歩いて港の方へ行く。ここは島からの船が着くところなので、田舎と都会が交わる場所となり、売春をする女の子たちがよくいる場所だそうだ。
バス通りから細い道に入り、さらに奥に行くと大人が1人通れるくらいの細~い通路があり、その奥の川沿いの家を訪ねる。通路は板敷き、両側の家も板で作ったもの。こんなところに人が?というような場所だった。歩いていると板の下に川の水が見える。最初に訪ねた家では初老の男性が出てきて、子どもの話を聞くことになった。板で打ちつけただけの小屋といった感じの家で、ベッドが2つ置いてあるだけ、家具も見当たらない。長男の子はもう18歳になったのでエマウスには入れないかもしれないが、下の女の子は大丈夫そうだとか、他には何歳の子がいるのかとか、そういう話をしていた。子どもは全部で8人でそのうち2人は別に暮らしていると言っていた。
テレビはあるけれど、電気は裸電球で、部屋に仕切りはなく、奥に台所らしきものがあり、突き当たりはもう川。こんなに大変な家は見たことがなくショックを受けた。カメラを持ってきていたけど、まさか撮れないよなぁと思ってたら、じゃあみんなで撮ろうということになって川に突き出たテラスのようなところで記念撮影。うーん、この辺の感覚が違うなぁと思った。その後、父親とダリが話し合いをしている姿も「撮って」と言われたので撮った。そんなに気にしなくてもよいみたいなのだ。
次にもう一つ奥の隣の家を訪ねる。今度は両親と小さい子たちが5人。こちらも一部屋で、ハンモックが2つ吊るされているだけ。子どもたちは明るく元気だった。今度は私も自分から写真を撮った。ここのお父さんはエマウスのことは知らないそうなのでいろいろ説明をしていた。子どもたちには明日遊びにおいでと言っていた。その辺りは危ないので、広い通りに戻るまでアンジェラとダリに前後にはさまれくっついて歩くように言われた。
またバス通りに出て違う港へ。アサイーを運んできた船がたくさんあった。港では少年がショッピ(アイス)を売っていて、それを買って食べながら立ち話。彼は10歳で午前中は働き、午後から学校に行くと言う。アイスの入った箱は重く、子どものやわらかい肩でずっと担いでいると骨が曲がってしまうという。ニコニコしてかわいらしい子だった。エマウスのことは知らないというので、場所を教えてあげて、明日来るようにと言っていた。
最後に近くの市場へ。建物の外でたむろしていた男の子たち3人に話しかけ、エマウスへと誘う。そろそろ11時。ずらーっと掘っ立て小屋みたいのが並んでいる道を延々歩く。雲も少し出たりするけど、さすがに炎天下に歩くのは大変。ずーっとドブ川みたいな運河沿いに歩く。途中で元エマウスに来ていたという青年と会う。今では仕事を持ってちゃんと生活しているらしい。やっとキャンパスに到着。戻って音楽クラスの教室に入り、ミーティングに参加。いつも子どもたちの意見を聞こうとしているのがいいなと思う。隣ではカポエイラの教室をやっていた。

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