連邦政府30ヶ月の軌跡

ブラジル政府のここ30ヶ月の政策評価(自画自賛気味?)集「prestacao de contas do Governo Federal 2005」が出版されました。詳しくはココでダウンロードできます。以下、ニュースレターにあった一部分を紹介します。教育に関する部分はもう少し詳細にアップする予定です。
<児童労働>
PETI(児童労働撲滅プログラム)はさらに多数の子どもと青少年に対応できるように2005年に5億3200千万レアルの増資を行った(2002年より25%増)。2004年には、93万1千人の子どもがこのプログラムを受けている。連邦政府は、1996年以来、2790の市町村の93万人の子どもを労働から解放することができた。最新のIBGE(ブラジル地理統計院)の全国家計調査では、ブラジルには2百万人以上の子どもたちが働いているとされている。
<ブラジルの青少年>
政府は、若者たちに教育、職業訓練、IT化のプログラムを施行するために「青少年省(Secretaria Nacional da Juventude)」を創設した。これらの計画を成功させるための政策はすでに実践されている。まず、中等教育(日本の高校に相当する)の生徒130万人が無料で270万冊の教科書を支給された。また、ProUni(「すべての人を大学へ」プログラム)は低所得層の学生のために12万人の定員枠を作り、112,275件の奨学金(全額および一部)を支給した。またロンドン・プロジェクト(大学生を貧困地域で研修させるプロジェクト)は市民権の発展と強化のプロセスに大学生を参加させるきっかけを作っている。
<ボルサ・ファミリア(家族給付金)>
ブラジルの歴史の中でももっとも野心溢れる所得移転プログラムであるボルサ・ファミリア(Bolsa Familia)は、飢餓、貧困、社会的排除の撲滅に対しダイレクトに作用し、多数の人々に恩恵を与えている。2003年にはこのプログラムは貧困人口に対し22億レアル(約1124億円)を移転した。その数値は2004年には34億レアル、2005年には65億レアルである。

2 Responses to “連邦政府30ヶ月の軌跡”

  1. 政府の出版物はなかなか自画自賛のようですね。
    ボルサ・ファミリアは、大統領の「売り物」ですから、必ず書かなくてはならないでしょうね。
    学校に行くと、お金が貰えるというシステムですが、「施策」はいいのですが、またこれを悪用する者がいるところがブラジル的。
    全体としては、教育熱心になってきているようです。
    将来は、明るいと思います。
    ダウンロードしてみます。

  2. ボルサ・ファミリアで現金収入を得ることになった家族も、それに依存していては意味がないですよね。子どもへの教育がどうアウトプットされるか気になります。若者の失業者数は多いらしいけど…。教育の章は近いうちにアップしますね!