世界教育フォーラム(地域大会)が開催されます

「もう一つの世界は可能だ」という人々の意志により開催されて6年目になる世界社会フォーラム(2006年度は地域別大会で、アメリカ地域は1月24日~29日までベネズエラのカラカスで開催されました。アジア地域は10月にタイで開催予定)の教育版ともいえる「世界教育フォーラム(fórum mundial da educação: FME)」が、2006年3月23日~26日までリオデジャネイロ州ノヴァ・イグアス(Nova Iguaçu)にて開催されます。
FMEは、市場経済で有益な人材をつくるため、また自分の幸せや地球上の人々の共生よりも国家の力を強めそれを是とするこころの形成を目的に行われている現在の「教育」にNOを主張し、人々が自由となり「もう一つの教育」をめざす人々が集まるフォーラムです。「教育的なまちのための市民教育(Educação Cidadã para uma Cidade Educadora )」というテーマの下、2004年4月にサンパウロで開催された地域大会の第二回目となります(本大会は、2001年よりポルトアレグレで開催されています)。
「教育的なまち」というのは、地域で生きる人々、地域に存在する団体、環境も含め、街を形成するすべての構成要素が「先生(教育者)」となって、地域の教育を実践するような包括的なまちを意味しています。人々が誰一人として人権を奪われることなく生活できるようなまち(地域)を作ろうという意識が共有され、そして構成員のすべてがその意識を次世代に伝えることが出来るまちづくり。こんなことができたら本当にすごい。地域の排除力というのは意外に強烈で、深刻(先日も長浜市で悲しい事件が起きた)。地域社会にそうした気持ちが生まれたら、在日外国人とのトラブルもなくなるだろうし、川沿いや公園で暮らす野宿者の人もなくなるかも知れない。環境を自分たちのものにしようとする意識からは、自然への愛も生まれるかも。要するに、自分たちの生活の場所を自分たちに(そして次世代に)取り戻すことがめざされている。なんてったって地域全体が学校なのだ!
そんな教育をめざして、今年も1万5千人の教育関係者、市町村公務員、学生、NGOの人々が集まるといわれているらしいです。会場となったノヴァ・イグアスは、去年の3月末に29人の人々が虐殺された場所であり、フォーラムの開催は「二度とこのような惨事があってはならない」というメッセージがこめられているとのこと。地域が生まれ変わるための意思表示。こんな場所って、日本にはあまりないような気がします。
フォーラムの内容など、随時アップいたしますふたば

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