
<妊娠・子育て>
妊娠している、または、子どもがいるという女の子がいるのは現実で、
それも一人、二人ではないということも、現実だった。
私が出会った妊娠をしている女の子たちの大きくなるお腹を見て、赤ちゃんの成長を感じるのとは反対に、彼女たちの身体はどんどん痩せ細ってくのでとても心配になる。
そして、もっと心配なのは、ぼーっと遠くを見つめる目。
身体の成長・性教育について、学校でも家庭でも学ぶ機会がなかった子どもたちに
また、子どもたちだけでなく彼女たちの母親にも、EMAUSでは学ぶ機会を作ったり、
個人的にも話をするようにしたりている。
母親にもというのは、女の子たちの母親もまた若いときに妊娠・出産し、
知識のないままであることが多いからだと教えてもらった。
ある日の午後、6人目の子どもを出産した女性に出産直前と出産直後にたまたまEMAUSで出会った。
彼女の6人の子どもの中に、以前EMAUSに来ていた女の子がいたようだが、
その子どもにも既に子どもがいる。
経済的に苦しく生活困難な中でも、生活して生きていかなければならない。
そのような中でどう子育てしていくのか?やはり困難なのである。
堂々巡りにならないように、一生懸命EMAUSのスタッフが活動している。
身体の成長についてや、性交渉をすると妊娠をする可能性があるということ(ブラジルでは中絶は認められていない)・病気感染する可能性があるということ、また出産・子育てについてなども含めていろいろなことを指導している。
また、EMAUSでは、子どもたちの血液検査や思春期の子どもへのコンドーム支給も行っている。
それでも、次々と妊娠し子どもが誕生する。
そして、彼女やその子どもたちの経済的生活は更に苦しくなり、笑顔がまた消えていく。
周りの女の子たちも友達が妊娠したことで、驚くわけでも、騒ぐわけでも、妊娠を心から祝福する訳でもない様子だった。
妊娠を祝福され、その中で子どもの誕生を迎え、温かな生活がどの国でもどの子も送れるようになったらいいなと思った。
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ある日のサラ・ジ・ボネッカでの女の子の会話で、こんな会話があった。
それは、アルチに来ている女の子のお姉ちゃんの妊娠についてだった。
彼女の恋人つまり赤ちゃんのお父さんは、いままで恋人となった彼女それぞれに子どもが生まれているということ。
そして、次生まれる子どもは、彼にとって6人目の子どもなのだという。もちろん子育てはしていない。
それでも、アルチにきている女の子たちは、彼のことを「bonito☆(かっこいい)」と口を揃えていうから、ルシアは頭を抱え、私は開いた口がふさがらなかった。。。
このようなふとした会話から、彼女たちをとりまく環境、社会問題を感じさせられることがよくある。
また、アルチに来ている子どものいる女の子に関わって、若い母親の子育ての難しさを感じることもあった。
自分の意見もしっかり言うし、みんなの意見にも耳を傾け、ときには他の女の子たちが間違っていることをしたり、言ったりしているのに対して、はっきりと注意をしたりするアルチの中でも、リーダー的存在である女の子。
彼女は自分が知っていることを人に教えるのもとても上手で、私もビジョテリアで彼女に、
アクセサリーの作り方を教えてもらったが、彼女の教え方と、間のとり方は上手だった。
彼女が、ある日2歳になる息子を連れてきた。
「彼女はどのように彼女の子どもに関わり、子育てしているのだろう?」と、私は思ったので様子をみていた。
2歳といったら動き回るし、自分の意志表現をするようにもなっていて、なかなか彼女の思うようにはしていない。
その後私は、彼女が子育てに悩みでも育てて生活していかなければならないという現実の一面を見ることになり、また本人から話も聞くことになった。
起きてしまった現実や、過去のことを変えることはできない。
でも、今、明日、未来の彼女や彼女たちの子どものためにできることは、
彼女たち本人にも、私にも何かはあると思った。
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